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概要
鋼は鉄と炭素の合金です。鉄ー炭素 平衡状態図は縦軸を温度、横軸を炭素量とした平衡状態図です。
01 鉄ー炭素 平衡状態図
鋼は、鉄と炭素の合金です。上記のように、炭素量と各温度での平衡状態図として表したのが、鉄ー炭素系平衡状態図です。ただしこの時の炭素はセメンタイトとしたときの平衡状態図で、実用鋼が対象の場合のものです。
図中のABCDは液相線です。この温度以上は液体になることがわかります。
その他の実線は変態線で、A1線、A3線、Acm線などがあります。変態線において、徐々に冷却していった場合の反応は下記のとおりです。
1)A1線(実線PSK):オーステナイトからフェライト+セメンタイト(Fe3C)への変態が開始する温度で、炭素量には関係なく平衡状態では727℃で一定です。
2)A3線(実線GS):オーステナイトからフェライトへの変態が始まる温度です。炭素量が多いほど低くなり、0.765%のときにA1線と一致します。この変態線は亜共析鋼のみに存在し、亜共析鋼の完全焼なまし、焼ならし、焼入温度を決める基準になります。
3)A4線(実線HN):δフェライトからオーステナイトへの変態が始まる温度。N 点は1392℃なので、鉄鋼の熱処理には無関係の変態線です。
4)Acm線(実線SE):過共析鋼のみに存在する変態で、オーステナイトからセメンタイト(Fe3C)が析出し始める温度です。このAcm変態点を通過した際に析出したFe3Cは、初析Fe3Cと呼ばれています。
5)その他の変態点:組織変化は生じないが、770℃に純鉄の磁気変態、210℃にセメンタイトの磁気変態があり、この温度で常磁性体から強磁性体に変化します。
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